「ドーンという衝撃」岩手で震度6強、負傷者131人

 東北地方をまた大きな揺れが襲った。岩手県沿岸北部を震源とした24日未明の地震で、被害にあった負傷者は24日朝までに、青森、岩手など東北地方を中心に7県で計131人に上った。うち重傷者は16人。震源の深さは108キロ、地震の規模(マグニチュード)は6.8(推定)で、6月に起きた岩手・宮城内陸地震との関連はないとみられる。震度6強を観測した岩手県洋野町の住民らは不安な夜を過ごした。また、JR東北新幹線の仙台−八戸間などの運転が見合わせとなり、行楽客らの足を直撃した。

 洋野町の入浴施設「アグリパークおおさわ」では、女湯の窓ガラスが割れたほか、厨房の食器が壊れた。久保田唯支配人(29)は「休憩しようとしたら、ドーンという音がして縦と横に揺れた」と疲れた表情を見せた。

 自宅でベッドに入ったばかりだった老人ホーム職員、野田光枝さん(31)は「揺れには気付いたが、怖くて動けなかった」と緊迫の様子を振り返る。

 「おおた食堂」では、土用の丑の日でうな重の注文がたくさん来ていたが、すぐには営業を再開できないという。店主の太田典克さん(41)は「仕込みはできていたが、器も多く壊れて昼の注文は無理」と途方に暮れていた。

 JR仙台駅の新幹線改札口では、駅員に状況説明を求める行楽客らの姿も。半年前から計画し、妻と秋田県の温泉へ行こうとしていた川崎市の会社員、宮川善行さん(66)は「荷物を宿に送ってしまっているが、これから家に帰ろうかと思う」とがっかりした様子だった。



 午前11時28分には、青森、岩手両県で余震とみられる震度3の地震があり、被災地の不安を駆り立てた。地震から一夜明け、建物や人的な被害も徐々に明らかになってきた。

 負傷者は岩手で66人、青森49人、宮城11人、秋田2人、山形と千葉、北海道で各1人。ガラスの破片や転倒などでけがをした人が多い。岩手県北上市の女性(41)は階段を踏み外し左足小指を骨折。同市の男児(5)は落ちてきたポットの熱湯を浴び背中に重いやけどを負った。

 東北電力によると青森、岩手、宮城、福島で計8611戸が停電、約6時間後までに復旧した。宮城県の女川原発と青森県の東通原発は異常なかった。岩手県川井村で119世帯が断水した。

 岩手、青森などで計4件の火災通報があり、青森県八戸市の火事はまもなく鎮火したという。

 青函トンネルでは寝台特急が一時停車したが、東北新幹線は発生時には運行を終了、影響はなかった。JR東日本は東北、秋田新幹線の仙台以北を午後から順次再開した。在来線は岩手県を走る山田線と岩泉線が落石で始発から終日運休。東北地方の高速道路も一時通行止めとなった。

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